廃棄物の適切な処理

廃棄物の適切な処理のために

事業者には「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(廃棄物処理法)において、その事業活動に伴つて生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない義務があります。

廃棄物に含まれる成分を分析することで、廃棄物の適正な処理が可能になります。
オオスミでは、長年培った環境分析の経験を活かし、試料採取~分析・評価まで一貫したサービスをご提供致します。また橋梁等の塗膜分析や放射能分析も対応可能です。

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対象業種例

建設業、製造業、運輸業、廃棄物処理業、学術研究、専門・技術サービス業 など

サービスの流れ

STEP01

お打ち合わせ

オオスミで分析試料の採取が必要な際は、現地に訪問し、状況を確認するとともに、採取時期や採取方法の打ち合わせを実施いたします。

STEP02

サンプリング・試料調製・分析

お申込内容やお打合せの内容を元に、サンプリングを実施し、オオスミのラボにて試料調製・分析を実施いたします。
お客様にてサンプリングを行う場合は、適切な容器の準備をいたします。
(塗膜分析の試料は、お客様にてサンプリング願います)
※現場に入る場合は、ルールに則り、安全第一で作業を行います。

サンプリング・試料調製・分析
サンプリング・試料調製・分析

廃棄物の種類

産業廃棄物分析(汚泥、焼却灰等)

事業所から排出する廃棄物が、特別管理産業廃棄物に該当するかどうか、分析(試験)を実施いたします。

溶出量分析(汚泥・燃え殻・ばいじん・鉱さい)
含有量分析(廃酸・廃アルカリ)
一般性状 など

分析のお申込みの際に、分析作業を滞りなく進めるため、分析対象物の性状やSDS(Safety Data Sheet:安全データシート)等の情報を合わせてご連絡ください。

産業廃棄物分析(汚泥、焼却灰等)

廃棄物の定義や種類について詳しくはこちら

廃棄物の定義

廃棄物とは、占有者が自ら利用し、又は他人に有償で売却することができないために不要になった物を指します。

廃棄物の区分

廃棄物は、産業廃棄物と一般廃棄物に大別されます。法では、産業廃棄物が定義されており、産業廃棄物以外は一般廃棄物として定められています。

産業廃棄物とは、事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、20 種類の廃棄物及び国外で発生して輸入された廃棄物を指します。(業種限定有)

また、爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有するものとして、特別管理産業廃棄物、特別管理一般廃棄物が定められています。(ここでは、一般廃棄物に関しての説明は割愛します)

廃棄物の定義や種類 ※産業廃棄物の種類についての詳細は下記のpdf内のP.2~5を参照願います。 横浜市 事業活動に伴って発生する廃棄物の処理について≪令和5年5月≫

特別管理産業廃棄物の判定基準

廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則第1条の2

燃え殻・ばいじん・鉱さい

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試験項目/対象 燃え殻・ばいじん・鉱さい
(mg/L)
処理物
(廃酸・廃アルカリ)(mg/L)
処理物
(廃酸・廃アルカリ以外)(mg/L)
アルキル水銀化合物 ND(検出されないこと) ND ND
水銀又はその化合物 0.005 0.05 0.005
カドミウム又はその化合物 0.09 0.3 0.09
鉛又はその化合物 0.3 1 0.3
六価クロム化合物 1.5 5 1.5
砒素又はその化合物 0.3 1 0.3
セレン又はその化合物 0.3 1 0.3
1,4-ジオキサン 0.5 5 0.5
ダイオキシン類
(単位はTEQ換算)
3ng/g 100pg/L 3ng/g
廃油(廃溶剤に限る)

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試験項目/対象 廃酸・廃アルカリ(mg/L) 廃酸・廃アルカリ以外(mg/L)
PCB (廃油:0.5/kg) (廃油:0.5mg/kg)
トリクロロエチレン 1 0.1
テトラクロロエチレン 1 0.1
ジクロロメタン 2 0.2
四塩化炭素 0.2 0.02
1,2-ジクロロエタン 0.4 0.04
1,1-ジクロロエチレン 10 1
シスー1,2-ジクロロエチレン 4 0.4
1,1,1-トリクロロエタン 30 3
1,1,2-トリクロロエタン 0.6 0.06
1,3-ジクロロプロペン 0.2 0.02
ベンゼン 1 0.1
1,4-ジオキサン 5 0.5
汚泥・廃酸・廃アルカリ

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試験項目/対象 汚泥(mg/L) 廃酸・廃アルカリ(mg/L) 処理物
(廃酸・廃アルカリ)
(mg/L)
処理物
(廃酸・廃アルカリ以外)
(mg/L)
アルキル水銀化合物 ND ND ND ND
水銀又はその化合物 0.005 0.05 0.05 0.005
カドミウム又はその化合物 0.09 0.3 0.3 0.09
鉛又はその化合物 0.3 1 1 0.3
有機燐化合物 1 1 1 1
六価クロム化合物 1.5 5 5 1.5
砒素又はその化合物 0.3 1 1 0.3
シアン化合物 1 1 1 1
PCB 0.003 0.03 0.03 0.003
トリクロロエチレン 0.1 1 1 0.1
テトラクロロエチレン 0.1 1 1 0.1
ジクロロメタン 0.2 2 2 0.2
四塩化炭素 0.02 0.2 0.2 0.02
1,2-ジクロロエタン 0.04 0.4 0.4 0.04
1,1-ジクロロエチレン 1 10 10 1
シスー1,2ージクロロエチレン 0.4 4 4 0.4
1,1,1-トリクロロエタン 3 30 30 3
1,1,2-トリクロロエタン 0.06 0.6 0.6 0.06
1,3-ジクロロプロペン 0.02 0.2 0.2 0.02
チウラム 0.06 0.6 0.6 0.06
シマジン 0.03 0.3 0.3 0.03
チオベンカルブ 0.2 2 2 0.2
ベンゼン 0.1 1 1 0.1
セレン又はその化合物 0.3 1 1 0.3
1,4-ジオキサン 0.5 5 5 0.5
ダイオキシン類
(単位はTEQ換算)
3ng/g 100pg/L 100pg/L 3ng/g

詳しくは環境省HPをご覧ください

塗膜分析(橋梁、タンク 等)

橋梁やタンクなどの鋼構造物に塗布されている塗膜(塗装)で昭和41年~47年頃に塗装された一部のものには、PCBが含まれていることが確認されています。
また鉛やクロムなどの有害物を含むことがあり、剥離作業時の作業者の健康障害防止対策も必要になります。
塗膜が各種法令の基準を満たしているかどうかオオスミのラボにて試料調製・分析を実施いたします。
(試料サンプリングはお客様にてお願いいたします)

塗膜分析
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有害物の判定基準

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試験項目/法令等基準 特別管理産業廃棄物
判定基準
PCB廃棄物の基準 労働安全衛生法
適用基準
労働安全衛生法名称等
表示義務基準
PCB 0.003mg/L 0.5mg/kg超 1重量%以上※1 0.1重量%以上
0.3mg/L 検出時
(0.06重量%超)※2
0.1重量%以上
クロム 1.5㎎/L
(六価クロムとして)
1重量%以上※1 0.1重量%以上
試験方法 産業廃棄物溶出試験
(昭和48年環境庁告示第13号)
低濃度PCB含有廃棄物に
関する測定方法(第5版)
8.塗膜くず 含有量試験
含有量試験

※1 特定化学物質障害予防規則 が適用。
※2 鉛障害予防規則 が適用。上記労働安全衛生法に適用された場合、剥離等作業を請け負う事業者は、鉛等有害物による健康障害防止のため、適切な暴露対策を講じる必要があります。

基準・試験方法については自治体・工事内容により異なることがありますので、予め確認が必要となります。

建設汚泥分析

建設汚泥については、産業廃棄物に該当しますが、最終処分量の削減のため、再生利用が求められています。
再生利用するための基準を満たしているかどうか試験いたします。

建設汚泥分析

建設汚泥の定義

「建設工事に係る掘削工事から生じる泥状の掘削物および泥水のうち廃棄物処理法に規定する産業廃棄物として取り扱われるもの」を建設汚泥といい、建設汚泥に該当する泥状の状態とは、標準仕様ダンプトラックに山積みができず、また、その上を人が歩けない状態をいいます。
(コーン指数:概ね 200kN/m2 以下又は一軸圧縮強さ:概ね50kN/m2 以下)

有害物質の判定基準

建設汚泥の再利用のためには、環境基本法に基づく土壌環境基準及び土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の含有量基準に適合する必要があります。
(平成18年 建設汚泥の再生利用に関するガイドライン 国交省 より)

注) 基準・試験方法については、再利用先で異なる場合がございますので、予めご確認お願いします。

土壌環境基準について詳しくはこちら

試験項目 基準(mg/L)
カドミウム 0.003以下
全シアン 検出されないこと
有機燐(りん) 検出されないこと
0.001以下
六価クロム 0.05以下
砒(ひ)素 0.01以下かつ、
農用地(田に限る)においては、土壌中で15mg/㎏未満
総水銀 0.0005以下
アルキル水銀 検出されないこと
PCB 検出されないこと
農用地(田に限る)において、土壌中で125mg/㎏未満
ジクロロメタン 0.02以下
四塩化炭素 0.002以下
クロロエチレン 0.002以下
1,2-ジクロロエタン 0.004以下
1,1-ジクロロエチレン 0.1以下
1,2-ジクロロエチレン 0.04以下
1,1,1-トリクロロエタン 1以下
1,1,2-トリクロロエタン 0.006以下
トリクロロエチレン 0.01以下
テトラクロロエチレン 0.01以下
1,3-ジクロロプロペン 0.002以下
チウラム 0.006以下
シマジン 0.003以下
チオベンカルブ 0.02以下
ベンゼン 0.01以下
セレン 0.01以下
ふっ素 0.8以下
ほう素 1以下
1,4-ジオキサン 0.05以下

平成3年 環境庁告示第46号 土壌環境基準 別表 

土壌汚染対策法に基づく特定有害物質の含有量基準について詳しくはこちら

特定有害物質の種類 基準(mg/kg)
カドミウム及びその化合物 45以下
六価クロム化合物 250以下
シアン化合物 50以下
水銀及びその化合物 15以下
セレン及びその化合物 150以下
鉛及びその化合物 150以下
砒ひ素及びその化合物 150以下
ふっ素及びその化合物 4,000以下
ほう素及びその化合物 4,000以下

平成14年 環境省令第29号 土壌汚染対策法施行規則 別表第5 

放射能分析

汚泥や焼却灰、土壌、水質等の各種放射能分析を行います。

放射能分析

対象試料

  • 土壌
  • 焼却灰
  • 水試料
  • 下水汚泥
  • 排ガスなど

測定各種

  • 測定各種
  • 放射性ヨウ素(I-131)
  • 放射性セシウム(Cs-134,Cs-137)

測定方法

  • Ge半導体検出器を用いるガンマ線スペクトロメトリーによる放射能測定

参考ガイドライン

「第五部 放射能濃度等測定方法 ガイドライン(平成25年3月 第2版 )」(環境省)
測定単位:Bq/kg,Bq/L

事例・実績

産業廃棄物分析検体数

  • 産業廃棄物分析
    1,100検体(令和4年11月~令和5年10月 実績)
     内 塗膜分析
    550検体(令和4年11月~令和5年10月 実績)
     内 建設汚泥分析
    39検体(令和4年11月~令和5年10月 実績)

公共機関

  • 神奈川県
    下水処理場内の汚泥分析
  • 横浜市
    除外施設内の汚泥分析
  • 横浜市
    塗膜分析
  • 鎌倉市
    ごみ焼却残さ分析

民間

  • 建設業
    建設工事時のSMW汚泥分析
  • 建設業
    橋梁の塗膜分析
  • 建設業
    煙突解体時のコンクリート分析
  • 運輸業
    橋梁の塗膜分析
  • 製造業
    廃液分析
  • 製造業
    汚泥分析
  • 廃棄物処理業
    焼却灰分析
  • 調査業
    汚泥分析

Q&A

産業廃棄物とはどういうものを指しますか。

産業廃棄物とは、事業活動に伴つて生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物を指します。
(法律で6種類、政令で14種類あります)
またその中でも「特別管理産業廃棄物」とは、産業廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有するものとして政令で定めるものを指します。

処分したい廃棄物があります。どの項目を試験すればよいかご提案いただけますか?

対象の廃棄物のSDSや製造工程の情報をご提供していただければ、提案可能です。
その情報をもとに廃棄物処理会社と試験項目をご相談していただくことが望ましいです。

必要な試料量はどの程度でしょうか。

試験項目によって変動しますが、500g程度あれば、特別管理産業廃棄物の判定試験は実施できます。
試料量が少ない場合は予めご相談願います。
なお塗膜についての分析の場合は、約200g(およそ握りこぶし2つ分【試験項目がPCB、鉛、クロムの場合】)が必要となります。また塗膜の試験後の残試料については、必ず返送となりますので、ご了承ください。

試験結果が判明するまでどのくらい時間がかかりますか。

一般的な試験対象や試験項目であれば、10営業日ほどを予定しています。
特殊な試験対象によっては特殊な試料調製が必要になる場合がございますので、別途ご相談の上進めさせていただきます。

石綿含有産業廃棄物かどうかの判定も対応可能ですか?

建材については対応可能です。詳細はこちらを確認ください。その他の商品については一度ご相談ください。

絶縁油中のPCBの分析も対応可能ですか?

対応可能です。詳細はこちらを確認ください。

特別管理産業廃棄物判定の試験以外での分析は可能ですか?

土壌汚染対策法に基づく試験などが対応可能です。一度ご相談下さい。

このサービスが目指すSDGs

すべての人に健康と福祉を 質の高い教育をみんなに 安全な水とトイレを世界中に 住み続けられるまちづくりを つくる責任つかう責任 海の豊かさを守ろう 陸の豊かさも守ろう パートナーシップで目標を達成しよう

オオスミのSDGsへの取り組み

お問い合わせ

以下の情報がありますと迅速に対応が可能です。

  1. お客さまの情報

    会社名、部署名、名前、住所、電話番号、メールアドレス

  2. 試験対象物の種類

    汚泥、焼却灰、廃液、塗膜 等

  3. 試験の目的

    例)産廃として廃棄予定だが、産廃業者に成分分析の必要があると言われたため

  4. 試料量

    例)500g、500ml、握りこぶし〇個分 など

  5. 試験対象物の詳細成分がわかる情報

    SDS(Safety Data Sheet:安全データシート)など