25323517_s.jpg シンガポールで有名な観光スポット「マーライオン」があるエリアは「マリーナベイ」と言い、「Bay(湾)」なのですが、実は淡水のダムです。
 湾の入り口にある「マリーナバラージ(Barrage=ダム)」という施設で水を堰き止め、湾の水を水の供給や水位の管理に使用しています。

 東京 23 区ほどの小さな国土のシンガポールは天然の水源をもたない国でもあります。
IMG_5023.jpg 現在、シンガポールの水源は①貯水池、②再生水、③マレーシアからの輸入、④海水淡水化の4つで、「マリーナバラージ」はシンガポールで最大の貯水池です。こんな都心にダムがあるなんてちょっと驚きました。

ダムが人気レジャースポット?!「マリーナバラ―ジ」

 日本では、給水所や水路などは、単なる排水量を調節するための施設だと思うのですが、「マリーナバラージ」は、水量を管理する機能だけでなく、アート作品などの展示、サスティナブル・シンガポール・ギャラリー、展望スペース、24 時間開放の屋上オープン広場などがあり、一般客も遊べる楽しい観光スポットとなっています。

 特に驚いたのが屋上で、「マリーナベイサンズ(ユニークな形で有名なホテル)」を望めるソーラーパークと芝生の公園があり、凧揚げやピクニックを楽しむ家族連れなどがたくさんいました。
 シンガポールで最大規模の 405枚のソーラーパネルで発電された電力は、後述するギャラリーの照明やマリーナバラージのオフィスの日中の電力を賄っており、100%再生プラスチックを使用した屋上の人口芝と土は、建物への断熱効果があり表面温度を 3℃下げているそうです。

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環境問題がアートに!「サスティナブル・シンガポール・ギャラリー」

 マリーナバラージには「Sustainable Singapore Gallery(サスティナブル・シンガポール・ギャラリー)」が併設されており、国の環境への取り組みが、最新のデジタル技術やアートを使ってギャラリーの様に展示されています。

 内部は A から F までの 6 つのゾーンに分かれており、A「気候変動とシンガポールへの影響」、B「シンガポールの水源問題や水が貴重であることの解説」、C「国の緑化政策」、D「未来の都市構想(スマートシティ&サスティナブルな都市)」、E「廃棄物ゼロの国を目指す取り組み」、そして、これらを踏まえたシンガポールの持続可能な開発目標と達成のための協力を呼びかけるゾーンが F、という構成になっています。

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IMG_4013.jpg ガイドツアーの時間に合わせて行ったにも関わらず、子供たちのグループと一緒になってしまい詳しくガイドしてもらえなかったのは残念でしたが、環境問題に日常的に取り組むオオスミの一員として気になる情報が盛りだくさんだったので、下水道システムの実物大のレプリカ、スマート家電を搭載した家のバーチャルツアー、廃棄物を使用して作られた作品など、テーマに合わせて様々な工夫がこらされた展示のおかげで飽きることなく楽しく学ぶことができました。


IMG_6460.jpg ギャラリーの出口には、2015 年に国が「Clean & Green Singapore」政策を発表した際にリ―・シェンロン首相が国民にあてたスピーチの一部が掲示されており、シンプルだけどとても力強いメッセージを感じました。




 経営企画室 平野