大掃除をしていたら、昔のオオスミの制服が出てきました。当時は事務服と呼んでいて、事務の人が着用していた制服です。「大角化学」のロゴが入っているので、1970年代から80年代ごろのものではないでしょうか。
この機会に、昔のオオスミを振り返ってみたいと思います。
1970年代から80年代とはどんな時代だったか?
1960年代後半~70年代は公害問題がクローズアップされ、規制が次々に制定された時代でした。1968年に制定された「公害対策基本法」、「大気汚染防止法」「騒音規制法」に始まり、「水質汚濁防止法」「農用地の土壌の汚染防止等に関する法律」「悪臭防止法」「振動規制法」などが制定されました。PCBによる環境汚染がきっかけで「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(いわゆる化審法)」が制定されたのも1973年のことでした。
1980年代はより精度の高い機器を使った分析ができるようになり、「水道水中のトリハロメタン」が規制され、「地下水中のトリクロロエチレンなどの汚染」が判明し、ダイオキシン問題がクローズアップされました。
また、国内だけではなく、地球全体としての環境課題が認識された時代でもあり、1985年には「オゾン層保護のためのウイーン条約」が採択されました。
そのころオオスミは何をしていたか?
オオスミは1992年に社名変更する前は「大角化学」でした。
1968年の創業から3年経った1971年には「六畳応接間を実験室に改造」となっています。その後、「分析技術習得のために女性技術者を神奈川県工業試験場に1年派遣」し、当時は横浜市内にたくさんあった捺染工場(布を染色する工場。横浜が誇るシルクのスカーフなどを染めていた)から出る排水などを分析していました。
1975年に「環境計量証明事業登録」をし、「ガスクロマトグラフを購入」しています。
1983年には第1回社員海外旅行として台湾に行っています。「公害防止に関するマーケットに頭打ちの傾向が見え」「環境アセスメント業務の一部を開始」したのもこの頃です。設備導入として、「オフィスコンピューター2号機(三菱製)」や「ワープロ(!)」を購入しています。
先人が拓いてくれた道
2枚の制服をきっかけに昔を振り返りましたが、改めて、今私たちが当たり前にやっている仕事はその時代に即して取り入れてきたのだな、と感じるとともに、創業者夫妻や歴代の先輩方が最新の技術を習得し、お客様の声を聞いて仕事として作っていったことで道を拓いてきてくれたことを実感しました。
私たちが今一生懸命やっている仕事が、次の世代のオオスミの礎となっていくといいなと思いつつ、感謝の思いで筆をおきます。