昨年、「身近にいる動植物が減ってきている」というニュースを見ませんでしたか?スズメなど身近な動物が減少してきているというニュースです。
オオスミでは、2009年より自然環境が好きな有志が集まり、環境省『モニタリングサイト1000』里地調査を実施しており、この調査の中でも年々小鳥類が減少してきていることがわかっています。
昨年公表された「モニタリングサイト1000里地調査2005-2022年度とりまとめ報告書」の結果とあわせてご紹介します。
『モニタリングサイト1000』とは
『モニタリングサイト1000』は、全国1,000か所以上の調査サイトで、鳥類や植生などの調査をボランティアやNPO法人が行い、各地のデータを収集し、年ごとにどのような変化があるか、また、全国的にどのような傾向にあるかをデータ解析しています。
その調査結果は、事務局によって取りまとめられ、HP上で誰でも見ることができます。
報告書 - モニタリングサイト1000
オオルリ雛
コガラ
キツネノカミソリとヤマトシジミ
データによってわかってきたこと
わたしたちが調査を行っている梅田川流域でも、年々小鳥類が減少してきており、夏や冬にしかいない渡り鳥の種類の減少、あるいはこれまで見られなかった種類の増加も実感しています。
取りまとめ報告書からも、全国的に減少していることがわかり、この調査に参加する意義を改めて強く感じています。
近年では、勉強会や報告会に参加し、他の調査サイトの方々と意見交換を行いながら、現在の課題や今後の目標を話し合い、調査の方法や同定の仕方など教わる事ができるので励みにもなっています。また、隣の地区で活動を行っている団体とも情報交換を行う機会に恵まれました。
メジロ
ホオノキ
キセキレイ
今後の活動について
『モニタリングサイト1000』は、100年以上モニタリングを継続し、日本の自然環境の変化を早期に把握することを目標としています。自然の変化を長い目でしっかりと見定めるためには、世代を越えてモニタリングを続けることが重要となります。
オオスミでも、若手の育成を行いながら、継続的に「日本の里地里山」の生態系調査を実施し、自然環境の現状評価に貢献したいと考えています。