250129re100.pngRE100とは、企業が事業活動で使用するエネルギーを100%再生可能エネルギーで賄うことを目指す、国際的なイニシアチブです。「Renewable Energy 100%」の頭文字から RE100(あーるいーひゃく)と名付けられました。2025年1月現在、436社が加盟しています。

1.RE100とは

RE100は、企業が事業活動で使用するエネルギーを100%再生可能エネルギーで賄うことを目指す、国際的なイニシアチブです。
「Renewable Energy 100%」の頭文字から RE100(あーるいーひゃく)と名付けられました。

1-1 RE100は国際的なイニシアチブ
RE100は、イギリスを拠点に活動する国際環境NGO の クライメイト・グループが2014年に創設しました。日本の窓口としては、日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)が企業のRE100の参加を支援しています。

RE100公式サイト
日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)

1-2 "RE100"何と読む?(日本語&英語)
「RE100」は、「あーるいーひゃく」と読みます。
英語では、「RE One Hundred(アールイーワンハンドレット)」です。

1-3 「TCFD」「SBT」「CDP」との違い
RE100と同様に、脱炭素やカーボンニュートラルに関するイニシアチブとして代表的なものに「TCFD」「SBT」「CDP」があります。英語の略名ばかりが並び、とっつきにくさや内容をよく理解できていない方も多いと思います。ここでは簡単に違いを比較してみます。

TCFD CDP RE100 SBT
Task force on
Climate-related
Financial
Disclosures
気候関連財務情報開示タスクフォース
Carbon Disclosure
Project
カーボン・ディスク
ロージャー・プロジェクト
Science Based
Targets initiative
(SBTi)
投資家等に適切な投資判断を促すために、気候関連財務情報開示を企業等へ促進することを目的とした民間主導のタスクフォース 機関投資家が連携し、企業に対して気候変動への戦略や具体的な温室効果ガスの排出量に関する公表を求めるプロジェクト 企業が自らの事業の使用電力を100%再エネで賄うことを目指す国際的なイニシアティブ
  • パリ協定の目標達成を目指した削減シナリオと整合した目標の設定、実行を求める国際的なイニシアティブ

  • ※"パリ協定の目標"とは、「世界の気温上昇を産業革命前より2℃を十分に下回る水準に抑え、さらに1.5℃に抑える努力をすること」を指す。
すごく簡単に説明すると、気候変動のリスクに対して、ちゃんと対策(例えば脱炭素への取り組み)をしていますよということを投資家向けに示すための情報開示のルール すごく簡単に説明すると、企業の環境への取り組みを評価・情報開示をする仕組みで、企業が質問票へ回答するとその回答をもとに格付けがされる(投資家はその格付けを参考にして投資をする) 本コラムで解説 すごく簡単に説明すると、カーボンニュートラルに向けたCO2の削減目標を設定する際に、自由な目標設定をするのではなく根拠のある目標になっていることを認めてもらえる仕組み

2.加盟国や加盟企業

2025年1月時点で、RE100には27か国から436の企業が加盟しています。加盟企業には、アップルやGoogle、マイクロソフト、イケア、ネスレといった世界トップクラスの国際企業が名を連ねています。

2-1 日本は世界で2番目に多い
2025年1月時点で、RE100の加盟企業が多い国は以下の通りです。
1位:アメリカ(95社)
2位:日本(89社)
3位:イギリス(49社)
4位:韓国(36社)
5位:ドイツ(18社)

2-2 日本企業89社のリスト(2025.1時点)
2025年1月時点で加盟している日本企業は、以下の89社(加盟順)です。
・株式会社リコー
・積水ハウス株式会社
・アスクル株式会社
・大和ハウス工業株式会社
・ワタミ株式会社
・イオン株式会社
・城南信用金庫
・株式会社丸井グループ
・富士通株式会社
・株式会社エンビプロ・ホールディングス
・ソニー株式会社
・芙蓉総合リース株式会社
・生活協同組合コープさっぽろ
・戸田建設株式会社
・コニカミノルタ株式会社
・大東建託株式会社
・株式会社野村総合研究所
・東急不動産株式会社
・富士フイルムホールディングス株式会社
・アセットマネジメントOne株式会社
・第一生命保険株式会社
・パナソニック株式会社
・旭化成ホームズ株式会社
・株式会社髙島屋
・株式会社フジクラ
・東急株式会社
・ヒューリック株式会社
・株式会社LIXIL
・楽天株式会社
・株式会社 安藤・間
・三菱地所株式会社
・三井不動産株式会社
・住友林業株式会社
・小野薬品工業株式会社
・BIPROGY株式会社
・株式会社アドバンテスト
・味の素株式会
・積水化学工業株式会社
・株式会社アシックス
・J.フロント リテイリング株式会社
・アサヒグループホールディングス株式会社
・キリンホールディングス株式会社
・ダイヤモンドエレクトリックホールディングス株式会社
・株式会社セブン&アイ・ホールディングス
・株式会社 ノーリツ
・株式会社村田製作所
・いちご株式会社
・株式会社熊谷組
・株式会社ニコン
・日清食品ホールディングス株式会社
・株式会社島津製作所
・東急建設株式会社
・セイコーエプソン株式会社
・TOTO株式会社
・花王株式会社
・日本電気株式会社
・第一三共株式会社
・セコム株式会社
・東京建物株式会社
・エーザイ株式会社
・明治ホールディングス株式会社
・西松建設株式会社
・カシオ計算機株式会社
・野村不動産ホールディングス株式会社
・株式会社資生堂
・株式会社オカムラ
・株式会社T&Dホールディングス
・ローム株式会社
・大塚ホールディングス株式会社
・インフロニア・ホールディングス株式会社
・ジャパンリアルエステイト投資法人
・LINEヤフー株式会社
・森ビル株式会社
・浜松ホトニクス株式会社
・日本碍子株式会社
・TDK株式会社
・住友ゴム工業株式会社
・HOYA株式会社
・アルプスアルパイン株式会社
・プライム ライフ テクノロジーズ株式会社
・KDDI株式会社
・株式会社アマダ
・ダイビル株式会社
・ユニ・チャーム株式会社
・ソフトバンク株式会社
・株式会社電通グループ
・日本生命保険相互会社
・日東電工株式会社
・サッポロホールディングス株式会社

2-3 既にRE100を達成した企業も⁉
世界で最も早くRE100を達成したことで有名なのはアップル社です。RE100 2023 Annual Disclosure Reportによると、日本企業の中では、城南信用金庫と第一生命保険株式会社の2社がRE100を達成しています。

(出典)RE100 2023 Annual Disclosure Report

3.加盟の条件は?目標設定のルールは?

RE100に参加するには、電力を多く使っている企業であることや、世界的に有名な企業であること等の条件があります。また、目標設定のルールも具体的に決められています。

3-1 RE100の加盟条件
RE100の認定要件には、例えば以下のものがあります。