オオスミの一員となってから約半年、私は毎日が新しい学びばかりの日々を過ごしてきました。先輩方から色々なことを教えて頂いたり、自分でも気になることを調べたり。
 今回はそんな新しく学んだ中から、面白い!凄い!と思ったことをご紹介させて頂きたいと思います。

環境基準って?

 yama.jpg環境基準、という言葉を聞いたことがあるでしょうか。環境基準とは人の健康や生活環境を安全な状態で適切に維持していくために、大気、水、土壌、騒音をどの程度に保っていくかを環境基本法に基づいて定められた目標値です。
 私たち分析技術グループではお客様からお預かりした水や土壌などが安全かどうかを調べるため、分析を行っています。

色々な種類の基準

 環境基準が設けられている大気、水、土壌、騒音などですが、この環境基準を達成するため、排水、排ガスなど環境に影響を及ぼす様々な媒体についてもそれぞれ目的や種類ごとに細かく基準値や調査・分析方法が決められています。

 例として土壌を挙げると、土壌環境基準と関係の深い土壌汚染対策法では溶出量試験と含有量試験という2種類のものが決められています。溶出量試験とは土壌に含まれている有害物質が雨などによって地下水に流れ出し、それを人が飲んだリスクを想定しています。kawa.jpg一方の含有量試験は誤って土壌が人の体内に入った時に有害物質が胃酸で溶け出して害を及ぼすリスクを調査する目的のものです。同じ土に対して2つの状況を想定した基準が設定されていることによって、私たちはより安全に過ごせるわけです。

 また、底質(川や海の底の土砂や堆積物)は、一見すると土壌のように見受けられますが、扱いが全く異なり、環境中の水質や水底生物に影響を及ぼすものとして扱われています。環境基準は定められていませんが、底質調査方法が決められており、これに従って調査・試験を行います。

環境という分野の奥深さ

 このように環境基準があるというような大枠を知っていても、1つ1つを取り出して見ていくと基準が設けられた背景やどのような目的で値が知りたいのかなどをより深く理解することが重要です。
 環境に関するものはいくつもの事柄が重なっていたり繋がっていたりするので、調べていくうちに「これは何?」「あれは何故?」と次々気になる不思議が湧いてくるので面白いです。

 私はまだまだ分析者として半人前ですが、幅広く色々なことを学んで知識と技術を身につけ、立派な地球のドクターになれるよう頑張りたいと思います!

 分析技術グループ 濱口