私どもが行う測定・分析の多くは、日本工業規格(以下、"JIS規格"という。)をはじめとした"規格(省庁などからの告示などを含む。)"で定められた測定・分析方法で行われています。
測定・分析操作
これらの測定・分析方法は、"JIS規格"や"〇〇試験方法"、"××省告示"などとして、書籍や官報などで公開され、それを閲覧して、測定や分析を行います。規格には、各測定・分析方法の要旨や必要な器具・機材、試薬や試薬の調製方法、試料採取や測定・分析の手順、そして、結果を得るための計算式などが記載されており、それに従って、測定・分析操作を行います。
規格にも誤りが
先日、今まで行ったことのない規格での測定を行うことになり、規格を確認していたところ、複数記載されている計算式のうち、一部で整合が取れない部分がありました。出版元に確認したところ、3か所に誤りがあることが分かりました。
規格等で誤りを見つけたのは、これまでも何回かあり、計算式が誤っていて結果が1,000倍も違ったり、指定されている試薬名が違っていて正常に分析できないという例もあります。
プロとして正しい結果を提供し続ける
"規格"も人がつくっているので、"誤植"をはじめとした"誤り"があるのは仕方がないように思います。しかし、規格に誤りがあるからと言って、私どもの提供する結果に誤りがあっていいわけではありません。
日ごろから使用する規格については、計算式を含め、必ず確認を行い、"プロ"として"正しい結果"を提供し続けられるよう、気を付けたいと考えています。
分析技術グループ 岩井