siryo.jpg PCB廃棄物の処理期限が迫る中、都道府県等の公共施設で調査を実施する機会が増えてきています。従来から、市役所や区役所等の建て替えに伴う基本設計業務等の中で、アスベストや土壌汚染の調査を実施することはあったのですが、このところPCBに関する調査が仕様書に盛り込まれるようになってきました。
 しかし仕様書の内容に不明確な部分があり、お客様と一緒に調査内容を確認しながら進めていく事が多いと感じています。

調査対象物の整理から

torannsu.JPG ある仕様書の中で「PCBの含有の有無を調査する」との記載がありました。これだけでは「蛍光灯安定器」「変圧器・コンデンサのような電気機器類」「シーリング材」等のPCBを使用等している可能性のある機器類のうち、どれを調査対象としたいのか分かりませんでした。

 建物の建築年等から調査対象を絞り込むことも可能ですので、その点を確認しながら調査対象を選定しました。

 また、その調査対象物について、全数を調査するのか抜き取りで調査をするのかといった詳細の確認も必要となりました。発注者の意向を確認しながら調査内容を固めていきました。

現地調査時の注意点

 今回の業務では建物を使用している中での調査となりました。
 「土曜日や日曜日の人の出入りの無い日に調査をする」とか「お昼の時間は避けて欲しい」のように調査日時等に制約がありました。
 また、一般の方々がいる中での作業となりましたので、実際の作業時だけでなく機材の運搬等も含めて安全には十分に注意して調査を行いました。

仕様書の記載間違い

 業務仕様書の記載内容が間違っている事も稀にあります。調査対象が「蛍光灯安定器」で、通常はPCB含有の有無を仕分けする業務であるのが「PCB濃度を確認する」と記載されてたり、古い分析方法や調査フローが用いられているケースもあります。

 基本設計業務等に関する業務は主に設計会社様からの依頼が多いですが、発注者と協議をしながらより良い調査内容を提案できればと思っています。

調査第一グループ 外間