10月初旬の3日間、ミャンマーの環境管理関係者7名の方々がオオスミにいらっしゃいました。
目的はミャンマー国において水質保全や管理計画を策定する方々にモニタリング技術や環境分析における品質保証と精度管理の情報を提供するというものです。あるコンサルタント様からのご紹介で研修の話をいただきました。
研修に来られたのは実際に分析業務を行っている方ではなく、国や行政機関の環境分野において管理される立場の方がほとんどでした。文化・習慣や宗教上の制約、食事の内容など、普段あまり気に留めることのなかったことや、どのようなおもてなしをしたらよいのかなどについて、技術・総務の担当者で何度も話し合いをしました。
研修の準備では、分析技術グループが中心となり、資料の作成や会社近くの河川で調査・採水を行うための手配と分析項目の選定。また、当日のラボでの研修を時間内に収めるための調整などといった研修プログラムを組みました。
総務では国旗やウエルカムボード、休憩用のコーヒーとお菓子の用意をしました。
盛り上った研修
当日は、「一方的にレクチャーをするだけで理解してもらえるのか?」「日本語とミャンマー語でコミュニケーションできるだろうか?」といった不安がありましたが、実際には多くの質疑をいただき、活発な議論が交わされました。
実地の河川調査・採水では、なんと上流から流れてきたと思われるベッドのマットレスが調査地点近くにあり、 「このようなごみはどこの行政が撤去するのか?」という質問や、「河川敷に設置されている警報装置は本当に鳴ったことがあるのか?」といった質問もありました。(マットレスが流れてくるとは日本の恥ですね・・・)
座学を行っていた社内から解放的な野外に移動したこともあり、ミャンマーのみなさんとも一気に距離が縮まったように思いました。
採取した河川水はラボに持ち帰り、化学分析の研修で使用しました。普段、河川調査や分析を行っている分析技術グループのメンバーが講師を務め、重要なポイントについて工夫を凝らしながら丁寧に教えていました。私たちも良い緊張感の中で研修を進めることができました。
お昼は社員も一緒にお弁当をいただきました。研修にこられていた皆さんもお米の文化の国の方々なので、お箸を上手に使って、お弁当を食べていました。そして、彼らが持ってこられたおかず(ミャンマーのどじょう?のから揚げ)を分けていただきました。ワカサギのフライに似ていてとても美味しかったです。
ミッションを見つめ直す機会に
私たちは、ミッションのもとに仕事をしているとはいえ、日々の業務に流されがちですが、今回のように海外の環境を守る仕事をしている方々に日本の環境分析方法をお伝えするという機会をいただき、あらためて自分たちのミッションを見つめ直すことができました。
国や立場は違いますが、地域と国と地球の環境を守るという仕事をする仲間という意味で、今回ミャンマーの方々とご一緒できたことはとても意義深いものとなりました。
チェーズ ティン バーデー(ありがとうございます)
ナウレー トゥエ チャーヤアウン(また逢いましょう)
最後につたないミャンマー語で挨拶をしました。
ミャンマーの方からは「ありがとう」という日本語を何度も頂きました。