オオスミの業種は日本標準産業分類でいうと「環境計量証明業」に分類されます。
この「環境計量証明業」の事業を行う場合の登録には「環境計量士」の有資格者の配置が必須となります。
「環境計量証明業」に無くてはならない「環境計量士」の資格試験についてお話ししたいと思います
環境計量士の資格の取得
環境計量士は国家資格であり、「濃度関係」と「騒音・振動関係」の2つがあります。
試験の申し込みは毎年10月、試験は毎年3月第一日曜日に行われます。
また受験資格に関してですが、 特に制限はなく、誰でも受験できます。
ただし、国家試験に合格しても環境計量士になれるわけではありません。
合格した試験にかかわる実務に1年以上従事するなどの条件があります。
環境計量士の試験範囲
私が取得・登録している、環境計量士(濃度関係)の試験範囲についてお話しします。
以下のように環境や計量に関する法律、環境分析に係わる知識や実際のデータの統計的な処理方法等の実業務に非常にかかわりの深い範囲が試験として出題されます。
・環境関係に関する法律(環境基本法、水質汚濁防止法、大気汚染防止法など)
・化学に関する基礎知識(基礎科学、電気化学、有機化学、環境化学など)
・化学分析に関する知識(JISや告示に基づく試験法や分析機器に関する知識など)
・計量法の体系全般にわたる知識(計量単位、計量器、検定制度、計量証明事業など)
・計量管理に関する知識(計量器の管理、統計、計量管理の計画・実施、計量管理の各種手法など)
等々
実際の勉強方法
環境計量士の試験は全て筆記試験となりますので、まずは憶えなければなりません。
ちなみに私は下記の本を用いて勉強を行いました。
・環境計量士への近道(上)、環境計量士への近道 (下) (一般社団法人 日本環境測定分析協会)
・環境計量士濃度・共通 特選問題集(株式会社オーム社)
・マクマリー有機化学概説(大学の教科書)(株式会社 東京化学同人)
・JIS K0102 (工場排水試験法)(一般財団法人 日本規格協会)
試験2~3ヶ月前には毎日1時間以上勉強しつつ、会社でも先輩の環境計量士に勉強会を開催してもらい、勉強を行いました。
また当然ですが、オオスミ分析技術グループでの日々の業務も重要な勉強になります。
業務で学んだことは机上で学んだことよりも理解度や記憶への定着度が段違いになります。
環境計量士に合格して
私自身は4度目の試験でなんとか合格しました。
ただし、試験を合格しただけでは環境計量士としての入口に立ったにすぎません。
お客様への要望を満たす高い技術力と知識は、毎日の勉強と実際の業務で得られる経験を積まないと手に入れることはできません。
私はこれからもお客様に信頼される技術者になるため、努力を続けていきたいと思います。
詳細は経済産業省の資格試験のコーナー
http://www.meti.go.jp/information/license/index.html をご確認下さい。