オオスミで行っている測定や分析、これは環境の状況を数値として把握することが目的となります。souonH24.JPGそして、測定や分析の結果は、その環境を代表している一つの数値であらわしますが、この代表値を求めるために、膨大な量の数値が必要となることもあります。  騒音の測定では、一つの代表値を算出するために、数万から数十万個もの値を使った演算が必要です。そして、この数値を使ってただ計算をすれば良いのではなく、対象外の音の影響がある値を省くといった処理も必要となります。

マクロ機能を利用した処理ツール

 オオスミでは騒音の測定データの処理をする際はエクセルを利用していますが、数十万個ものデータとなるとエクセルワークシートで扱うのは難しくなってきます。そこで、グラフを使ってデータをチェックし、演算するデータを指定するといった操作を簡単に行えるように、エクセルのマクロ機能を利用したツールを作成し、活用しています。

生きたツールにするために

 さて、このようなツールを作成する際、配慮していることとして、正しく演算できるようにするのは勿論ですが、それ以外にも、使う人にとっての操作感といったものも重要と考えています。使い方が分かりにくい、操作の結果として何がどう処理されたのか良く分からない、使っててイライラする、などといった場合、誰も使わなくなりますし、使ったとしても誤った操作を行ってしまう恐れもあります。このような、作った本人しか使えないツールでは、価値がありません。1tu-rusakusei.jpg

 このため、ツールの基本処理が出来上がった後は、適切なエラー処理を組み込むことや、実行される個々の機能を分類・整理して自動処理化させること加え、処理の実行順、頻度、重要性などを考慮して操作画面を組み立てることや、処理の内容が推察しやすいように実行ボタンの配置や色・形を工夫すること、実行した結果により何処が変わったかを把握できるようにアニメーション的な処理を組み込むことなどの分かり易い表示や実行時の演出といった工夫にも苦心しています。そして、この結果、操作し易く、効率的な作業を行えるツールとして活躍できるものとなります。

効率化をめざして

 このような処理ツールはお客様の目に触れることはないものですが、正しい結果をスピーディーに提供するためには、データ処理の効率化のためのツール作成といった、裏方での業務改善も大切と考えています。

調査第一グループ 灰塚