オオスミでは、2013年~2017年のJICA支援事業を経て、今年2018年4月に初の海外拠点としてダナンに駐在所を開設しました。日頃は週に一度のウェブ会議を通じて、情報共有や国内からの支援を行っています。
今回は代表の大角と共に渡越し、駐在所長の佐上に同行して、ベトナム国内の環境測定の現場視察や顧客訪問を行いました。
ベトナムにおけるビジネスモデルと現状
今日の日本や欧米諸国ではSDGs※1やESG投資※2の関心が急速に高まり、環境やエネルギー問題をリスクではなく次世代へ果たすべき人類共通の責務としてとらえ、自然環境や生物多様性が保たれたうえで私たちの経済が成り立っていると考えます。しかし、ベトナムなど経済発展の著しい国々では環境は後回しになっているのが実情です。
ベトナムでは都市部の大気汚染の悪化、道端や河川には多くのプラスチックごみが目につきます。工場では粉じんや有害物質が舞う中で多くの女性や若者が仕事に従事し、設備のメンテナンスや適切な運用がなされず非効率なエネルギー消費をしている事業所もまだまだ多くあるように感じました。
オオスミでは海外展開の主なビジネスモデルを、①省エネルギー診断や対策提案事業、②労働安全衛生に係わる作業環境コンサルタント事業、③環境専門企業へのコンサルタント事業の3つを柱として、ベトナムの日系企業やローカル企業に対して環境に関するトータルサポートを提供していきます。
※1 SDGs:2015年に国連で採択された、持続可能な世界を実現するための目標。
※2 ESG投資:投資評価の際に、環境・社会・ガバナンスといった非財務情報を考慮すること。
歴史は始まったばかり
今回の出張は、ベトナム国内の飛行機移動2回を含む、1週間で中部のダナン→南部のホーチミン→北部の港町ハイフォン→ハノイから日本へ帰国、というハードスケジュールでした。
最終日、時間調整のために車を止めて休憩していた時に、駐在所長の佐上が道端の小さな店で、旅行者であれば衛生的に躊躇してしまいそうな環境にもかかわらず、現地の方に交じって店先でジュースを飲みながら談笑しているのを見た時に、まるでベトナム人みたいだなと思いました。そう言えば、駐在所を開設した時のブログで、ベトナム人になります!と佐上が書いていましたが、この半年ほどの間、慣れない土地で、商習慣や考え方の違いにぶつかりながらも、オオスミの使命を達成するべく頑張ってきたのだと思います。その姿がなんだかとてもたくましく、頼もしく感じました。
50周年を迎えたオオスミですが、ベトナムでの事業はまだ始まったばかりです。これから先の50年に向けて、一歩一歩、着実に前に進んでいきたいと思います。